読書

「あなたが選ぶ結末は」を読んだ

水生大海著。 短編集5編。あっという間に読んでしまった。 典型的なイヤミス。短い話の中に、よくここまで伏線含めて盛り込んだもんだと感心。 2冊目だけど、他にも読んでみようと思わせる作風でした。 特に冒頭の俺の話を聞けからの真実がよかったな。最後…

「白砂」を読んだ

鏑木蓮著。紀伊國屋おすすめ。 濃ゆいお話でした。ミステリ色は強くなく、犯人や被害者の心情を刑事がどんどん掘り下げるというストーリー。よく読めば2つの話の時期が違うのはわかるので、叙述トリックでもないかな。 世代的にこんな境遇あるのかなという…

「6人の嘘つきな大学生」を読んだ

浅倉秋成著。映画化されることと浜辺美波が出ると知ったのがきっかけではありますが、、、 とても面白くて文字通り一気読み。昨日の夜中2時まで止まらずに読み切りました。自分にはとても合ってたみたい。テーマ、展開、トリック、伏線回収と興味深く感銘を…

「2020年の恋人たち」を読んだ

島本理生著。 複雑な環境で育った30代女子の恋愛模様。舞台は2018年。タイトルに騙されて最後に気がついた(笑)コロナ始まらないなーって思ってた俺。 さて、主人公の葵はどんだけ色気があるのか、本人にその気がないのにモテまくってる。そして自覚がなく…

「Y駅発深夜バス」を読んだ

青木知己著。 紀伊国屋書店オススメ。やはりハズレが少ない! 面白かったです。 やはり表題作が1番かなと思います。章立てして、最後にどんでん返しというパターンが多いけど、それがハマりました。伏線もはりまくってて、それもいい感じ。表題作で言うと、…

「星のように離れて雨のように散った」を読んだ

島本理生著。タイトルが長いし不思議。 なかなか難解で、ストーリーにはなかなか入って行けませんでした。それでもすっと読み終われるのは作者の技術か。 主人公の春の視点で物語は進んで(戻って)いく。修士論文を銀河鉄道の夜にするような女子。社会人の…

「あなたが殺したのは誰」を読んだ

まさきとしか著。書き下ろし。三ツ矢、田所コンビの3作目。 読後感、決して良くはないです。が,夢中になって読み進めることができました。500ページ弱なのに、あっという間でした。 東京での殺人事件と30年前のバブルに翻弄された北海道の離島、それぞれで…

「奔流の海」を読んだ

伊岡瞬著。文庫本最新作。追いついたらハードカバーにも挑戦したいが、もう少し。 (ネタばれ?) 序章の不穏な終わり方と、本編のややのどかな始まり方と、なかなかつながりがそうぞうできなかったが、裕二側の幼いころからのストーリーが徐々にリンクしてい…

「ある閉ざされた雪の山荘で」を読んだ

東野圭吾著。映画化するということで買っておいたが、公開されると知って慌てて読んだ(笑) 舞台は90年代初頭ということで、スマホどころか携帯も持ってない。でも、この設定なら今でも使えるか。密室でないのに密室に7人を閉じ込めて起こる連続殺人。途中…

「龍の墓」を読んだ

待ちに待った貫井徳郎。 読みやすい書きっぷりだったのでサクサク進む。 現実の連続殺人と、ゲーム内(近未来)の連続殺人がリンクしながら進む内容。 ちょっと貫井さんにしては浅くて軽かったかなという印象です。求めているのはこれじゃない感が強い。(東…

「145gの孤独」を読んだ

伊岡瞬著。 この人の作品にしては、やや退屈な内容でした。 最後は少し面白い雰囲気だったけど、中途半端かな。主人公や周りのキャラがあまり立ってない気がしました。

「あなたが誰かを殺した」を読んだ

東野圭吾著。 ハードカバーではあまり買わないのだが、なんとなく気になって購入。これは当たりでした。 ほぼ2日で読み切った。面白かった。 これは叙述トリックの分類になるだろう、というのが読後の感想。一部の登場人物の視点で描かれているシーンもある…

「ハンチバック」を読んだ

芥川賞受賞作。妻が買ったので、読ませてもらった。 100ページに満たないので、すぐ読み終わることはできたが、自分には意味がわからなかった。その身にならないとわからないだろう,という意味と、そもそも文章の深さを読みきれない,という二つの意味で。 …

「存在のすべてを」を読んだ

塩田武士著。大作でした。 3週間くらいかけて読んだので、前半が吹っ飛び,読み返しながら進めました。誘拐事件の臨場感ある表現はさすが。後半少しのんびり感はあるものの、貴彦夫婦の浮き沈みというか,状況の変化に伴う心の動きが巧みに表現されていまし…

「法廷遊戯」を読んだ

五十嵐律人著。 知らなかったけど、同郷の岩手出身で東北大を出て司法試験に受かった方でした。東北大なら高校も同じか、と思ったら違った 小説は映画化されるもので、法律が関係するのはやはり気になるので買い、1週間で読了。法律の話は頭に入りやすい(笑…

「残像」を読んだ

伊岡瞬最新刊。書き下ろし。 またまた暗い。でもとても面白い(笑) 今回の主人公は浪人生。ごく平凡なキャラだが、正義感はかなり強い?かな。とんでもない人たちに巻き込まれ、翻弄され、しまいには自分から突っ込んでいく、という展開。 一方で悪役も最初…

「もしも俺たちが天使なら」を読んだ

伊岡瞬を連続で。ストーリーを理解するのがなかなか大変だったけど、だんだん理解してきて面白く読めた。小説にありがちな都合が良すぎる展開だとは思ったけど、それはそれで。 とにかく谷川が食わせ物すぎて、途中から理解不能になってきた。最後はどのくら…

瑠璃の雫を読んだ

伊岡瞬著。デビュー3作目らしく、舞台は2000年代でした。 主観の問題か、他の本よりやや読みにくい印象ではあったが、途中で突然消えた充や穰のことなど美緒の家庭の秘密(トリック)と、丈太郎の過去の悲劇が直接は関係ないけどリンクして、この渦中にいる…

「正欲」を読んだ

朝井リョウ著。ものすごい読後感。 最初の記事のことをすっかり忘れていたが、一般的にはそういう見方になってしまうということ。逆に集まる時のやり取りにもう少し目的書いていれば話は違ったのだろうか。 正しい(多数)側の思い込みがどうしても勝ってし…

「穴(HOLES)」を読んだ

ルイス・サッカー著。 なんでこの本を読んだのか、娘に勧められたから。 中2の娘の学校では言語技術という科目があり、今回はこの本を読み込んで掘り下げるというテーマらしい。授業参観で少しストーリーを聞いたこともあり、素直に読んでみた。 やはりカタ…

「夜の塩」を読んだ

読後感が松本清張ということと、舞台が昭和30年前後というのに惹かれて購入。そして読むと、確かにという感じ。ハッピーエンド???なのは本家と違うかな。 気になるのは十希子の容姿。オードリーヘップバーン似ってどんなだよ(笑)会う男が皆惚れていくと…

「あなたの愛人の名前は」を読んだ

島本理生著。 久しぶりにちょっと違う雰囲気の本を読んだところ、一気読み。 不倫、浮気的な話だけど、あまり嫌な感じはしなかったかな。よくもこんな話が書けるものだと思う。 今回は短編集だけど、人がつながっているのも面白い。それぞれのその後は気にな…

「乙霧村の7人」を読んだ

伊岡瞬著。 いきなり八つ墓村のような殺戮現場の描写から始まる。グロい。そして、友里の視点で書かれているが、その友里にもなんとなく違和感を感じながら読み進めた。 第一部は命がかかった大騒ぎ、第二部は謎を解いていくという構成。途中からオチ(特に…

「シーソーモンスター」を読んだ

螺旋プロジェクト。やっぱこれ無理あるわ。なかなか話が入ってこないし、オチは微妙だし。 伊坂幸太郎らしい仕掛けは随所に見られたけど、繋がりも感じられず苦しいなと思いました。 タイトルにある、前半のシーソーモンスターの方が展開も早くて面白かった…

「死にがいを求めて生きているの」を読んだ

朝井リョウ著。螺旋プロジェクトの一つ。伊坂幸太郎のを読もうとしたら妻が先にこっちをというので読んでみた。 海族や山族の争いをテーマに複数の作家が違う時代のストーリーを描くという企画のようです。 最後に色々と繋がってくるのはいいんだけど、看護…

「ニ人の嘘」を読んだ

一雫ライオン著。知らない作家でしたが、本屋で推されていたので、手に取ってあらすじを見て買いました。 ストーリー以前の背景が複雑すぎて、感情移入はできない内容でしたが、主人公の礼子がどんどん堕ちていく(ある意味人の心を取り戻していく)ところに…

「君のクイズ」を読んだ

本屋おすすめ、かつクイズに興味があるので買って読んでみた。 1000万円がかかったクイズ番組の最後の問題で問題文を読む前に回答されて負けた側の視点で、なぜ正解できたかを探って行くというストーリー。 感想は、うーんという感じでスッキリしなかった。…

「魔女と過ごした七日間」を読んだ

東野圭吾著。 よくもまあこんなに書けるなと感心します。 魔女シリーズ3作目。ストーリーも面白く読めたし、最後はこれかい、とは思ったけど、流れからしたら想像できるよなと、あとから思いました。また考えずに読み進めてしまった‼️ 話が気になっちゃうか…

「逆転美人」を読んだ

帯に惹かれて買ったのだが、本日一気読みしてしまいました。普通に文章も面白く(ちょっと重いけど)読めたし、トリックもお見事でした!!! 個人的には、深田恭子と佐々木希は直感的に違和感を感じたんだけど、そこで止まれない自分(笑) そこでもう少し…

松本清張初期短編集を読んだ

タイトルは「なぜ「星図」が開いていたか」です。 張り込みとか共犯者とか読んだことがありそうなものもあったが、大半は読んでいないようなので購入。やっぱ清張と言えばこれだ、という作品だらけで大満足して一気に読んでしまいました。 必ず最後に悪事が…