「ある男」を読んだ

平野啓一郎著。

戸籍交換がテーマだが、主役は多くの章での語り部である城戸。この事件を調べているうちに自分がだんだんおかしくなるし、妻に不倫を疑われた挙句(心は浮気)、その妻に浮気をされるというよく考えるとめちゃくちゃな状況。最後は落ち着くところに落ち着いたものと推測(妻の浮気はどうなるか。。。)

 

城戸が気に入った(実は両想い)相手の美涼は俺もなんとなく興味があるタイプ。独身だからなのかな。

 

今の時代にそんなに簡単に戸籍交換ができるとは思えないんだけど、松本清張砂の器に近いテーマなのかもしれません。

 

そして、ある男とは誰のことなのか、探し続けたXではなく、探していた城戸のことを指しているのかなと自分は最後に思いました。

 

面白いんだけど、全体的に暗すぎる雰囲気がきつかったかな。まもなく映画も公開されるので、どこに主眼を置いて作品を作ったかなど、考えながら観たいと思います。