米澤穂信著。
日経の書評でも評価が高く、テーマも興味深かったので、読んでみました。
黒田官兵衛が荒木村重に捕えられて牢屋に入れられる、それが原因で足が悪くなったという話はだいぶ前から知っていたが、その時期をテーマにしかも主に荒木村重の視点でミステリー小説として仕上げているのが単純にすごいと思った。牢の中から推理する黒田官兵衛も。
それぞれの章の謎解きも面白かったし、でもその時の答えは完全解ではなく、最後に本当の答えが静かに出てくるのも単純でなく良いと思った。
それにしても荒木村重が何をしたかったのかよくわからないし、家臣たちもそれによくついてきたものだというのが思ったこと。最後はついてきてない感もあるけど。史実をあらためて見てもやはりわからぬ（笑）諸説あるらしい。
歴史（戦国時代）の一部を切り取って、その中にフィクションを組み込むというのはなかなか難しいと思うけど、荒木村重と黒田官兵衛という登場人物（探偵）という目の付け所が秀逸と思います。
この話、主役は荒木村重でいいのかな。。。映画にしたら、荒木村重と黒田官兵衛のW主演、千代保には浜辺美波でお願いしたい。（すごく合いそう）
