騙し絵の牙を読んだ

塩田武士の本は3冊目のはず。

大泉洋を主役に当てはめて書かれたそうです。実際に映画化され、本当は公開されているはずが、延期になって来年公開になったようです。

 

さて、ストーリーですが、舞台が編集部のわりには突拍子もないような展開ではなく、現実的な話だなと思いました。よって、ドキドキするようなシーンはあまりなかったけど、だから面白くないということではなく、十分に引き込まれました。

 

いくつかポイントでの感想等を。

プロローグとエピローグは視点が主人公の速水ではなく、同期の視点で語られるのだが、エピローグでの状況の変わりようは映画でありそうな展開ではあるが、ちょっと違和感を感じてスッと入ってこなかったのはなぜだろう。その間の動きがあまり想像できなかったからなのか、そんなはずはないという思いなのか。視点が違うだけでなく、キャラが違うように描かれているからか。

 

登場人物の中では高野恵が気になる。引き抜いてもいいのに、なぜ引き抜かなかったのか?相沢との関係は?深読みしたくなるけど、答えがないので気になって仕方がない。文章にある通り転がしてたつもりが転がされて、という単純な人ではないように思えたのだが。

 

映画にしたら間違いなく面白いと思うし、大泉洋が主演なら間違い無いでしょう。公開を楽しみに待ちます。