「白鳥とコウモリ」を読んだ

東野圭吾の新作。2週間ほど前に買っていたが、やっと読めた!ゴールデンウィーク最後の2日で500ページ超を一気読み。なかなか読み応えもあり、内容もよく練られていて飽きさせるところがなかったと思います。

 

タイトルの意味は、作品の後半でわかりますが、白鳥とコウモリがそれぞれ誰かと思っていたら、最後に入れ替わってしまいましたね。2人は数年後にくっつくのかな。いや、くっつけるのかな???

 

冤罪、身代わり、被害者及び加害者家族、弁護士、検事、刑事と色々な立場の人が登場して、それぞれの視点で語られていたのは、非常に興味深かった。弁護士や検察官がああいう態度を取るのが一般的なのか、検事の裏取りの表現はあったものの、法律を学んでいたものとしては、疑問は残る。真実の追求ではなく、事務的にこなすのが実態だとしたら。

 

過去の殺人事件について、冤罪はともかく、本人の自白だけで認めたり(時効なので参考かも?)、今回のも裏が取れないのに公判に進めようとしたり、本当にそうなるのか?という思いはどうしても色々感じるが、登場人物の心理描写が見事なので、作者が伝えたいポイントはそこなんだろう。

 

それはしても、犯人見逃したり、身代わり犯人になったり、倉木父の行動は本来褒められたものではないよなー。